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30代男性 根管治療を中断して炎症を起こした奥歯を抜き骨造成処置とインプラント治療で改善した症例千代田線赤坂駅徒歩2分の歯医者|赤坂クレール歯科クリニック

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30代男性 根管治療を中断して炎症を起こした奥歯を抜き骨造成処置とインプラント治療で改善した症例

2024.10.08

治療前

治療後

はじめのご相談内容 「以前、右下奥歯の根管治療を行っていたが、途中で放置して数年が経過してしまった。最近うずくような痛みが出てきたので、心配になって来院した」とご相談いただきました。
診断結果 レントゲン撮影をして詳しく拝見したところ、右下奥歯(第1大臼歯)は歯根内部の細菌感染を取り除く「根管治療」が中断された状態です。

治療を中断したことが原因で、歯を支える組織が炎症を起こして骨が溶ける「骨吸収」が生じており、その部位に膿が溜まる「急性化膿性根尖性(こんせんせい)歯周炎」が認められました。
また歯茎の上に出ている歯冠部も、虫歯により著しく損傷しています。

このまま放置すると、痛みがさらに強くなって顔が腫れたり、骨吸収の範囲が拡大して周囲の歯に悪影響を及ぼしたりするおそれがあります。

骨吸収もかなり進行しており、歯を温存するのが困難であることから、右下奥歯を抜いて再び噛める状態に修復する必要があると診断しました。

行った治療内容 初回の来院時は痛みを和らげることを優先したため、根管治療を行って歯根内部をしっかりと洗浄し、患者様には鎮痛剤と抗生物質をお渡ししました。

次の来院時に、右下奥歯(第1大臼歯)を残すことは難しいことから抜歯が必要であるとお伝えし、抜歯後の治療法について以下の2つを提案しました。

1:ブリッジ
抜歯部位の両隣の歯を削り、人工歯を連結した被せ物「ブリッジ」を装着する方法です。
比較的短時間で噛む機能が回復しますが、土台となる歯は健康な部分を多めに削る必要があることや、装着後のブリッジ部分はブラッシングがしにくいことなどがデメリットとして挙げられます。

2:インプラント
顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に被せ物をする「インプラント治療」で噛む機能を回復させる方法です。
ブリッジと比べると治療期間は長くなりますが、健康な歯を削ることなく天然歯のようにしっかりと噛むことができ、自分の歯と同じように清掃することが可能です。

それぞれの治療について丁寧に説明したところ、患者様は健康な歯を削ることに抵抗があるという理由から、インプラント治療を希望されました。
またインプラント治療を行うにあたり、骨吸収が進行してインプラントを埋入するための骨が不足していることから、骨を増やすための処置「骨造成」が必要であることもお伝えし、同意いただきました。

まず右下奥歯を抜き、同時に骨を再生させる「骨補填材」を抜歯後の穴に入れる「ソケットプリザベーション」を行います。
3ヶ月後、CT画像により骨の回復状態を確認し、骨の厚みや神経の位置などを立体的に把握できるシステム「インプラントシミュレーションソフト」を使用して、インプラントを埋め込む位置を正確に測定しました。

前回のシミュレーション結果をもとに、インプラント手術の流れやリスクについて患者様に詳しく説明し、シミュレーションによって決定したインプラントの正確な埋め込み角度や方向、深さを手術時に再現するためのインプラント治療用マウスピース「ノーベルガイド」を作製しました。

インプラント手術当日は、事前に歯のクリーニングと消毒を行い、口腔内を清潔な状態にします。
次に麻酔をしたうえでノーベルガイドを装着し、歯茎を切り開かない「フラップレス手術」でインプラントを埋入しました。
フラップレス手術は、歯茎に小さな穴を開けてインプラントの埋入を行う方法です。歯茎へのダメージが少なく、術後の痛みや腫れの軽減が期待できます。
手術直後はCTとレントゲンを撮影して、患者様と一緒にインプラントの埋入状態を確認しました。

手術から3ヶ月後、インプラントが骨に定着したことを確認し、口腔内を撮影するカメラ「口腔内スキャナー」を用いてインプラント部分の被せ物を作製するための型取りを行います。
被せ物の素材には、自然な白さがあり強度と耐久性に優れた「ジルコニア」を選択しました。

最終的な被せ物のフィット感や噛み合わせに問題がないことを確認したあと、インプラントと被せ物を小さなネジ「スクリュー」で固定し、ネジ穴には白いプラスチック素材のペースト「コンポジットレジン」を充填して、治療を終了しています。

治療期間 約7ヶ月
およその費用 516,000円
(ソケットプリザベーション、CT検査シミュレーション、インプラント1本埋入、ノーベルガイド、インプラントの土台、ジルコニアクラウンをすべて含む)
治療のリスクについて ・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります
・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります
・外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります
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