2026.05.26
治療前
治療中
治療後
その他
| はじめのご相談内容 | 「以前、前歯をぶつけて折ってしまったため、前歯2本の神経を取り、折れた部分にCR(コンポジットレジン)を埋めて修復していた。ただ、最近CRが欠けるようになり、歯も変色してきたため、審美的にも機能的にもしっかりと治したい」とご相談いただきました。 |
|---|---|
| カウンセリング・診断結果 | 拝見したところ、上左右前歯はいずれも歯の神経を取り除く処置が行われており、それぞれの歯の半分程度は歯科用プラスチック素材であるCRで補われていました。 現在はCRの劣化による変色が進んでおり、審美性も損なわれています。 加えて、神経を抜いた歯はもろくなってしまうため、噛む力が集中すると亀裂が入りやすくなります。 検査をしたところ、実際に上左右前歯には複数の亀裂が確認されました。 このまま放置すると、亀裂が悪化して歯が折れるリスクがあるため、詰め物を除去して再治療をする必要があると診断しました。 |
| 行った治療内容 | 検査の結果、根管や歯根部分には問題はありませんでした。 一方で、歯の状態からこのままでは亀裂が進行するおそれがあるため、強度の高い素材で補強する必要があります。 ご自身の歯の変色も踏まえ、見た目の自然さと強度のバランスがとれるジルコニアレイヤリングクラウンによる修復を提案し、同意いただきました。 ジルコニアレイヤリングクラウンとは、セラミック素材の中でも強度に優れたジルコニアをフレームとして使用し、その上にさまざまな色調のセラミックを焼き付けることで、自然な色味を再現する被せ物です。 メリット ・土台の色が透けにくいため、歯の変色を自然にカバーできる ・歯全体を覆うことで強度を保ち、欠けや割れのリスクを軽減できる ・見た目が自然で、耐久性にも優れている デメリット ・自費診療のため、費用がかかる 1回目の治療では、上左右前歯2本の詰め物を除去し、歯の形を整えてから仮歯を装着します。 歯の形を整える際は、歯茎を一時的に押し下げて境目を整える歯肉圧排法(しにくあっぱいほう)を採用し、専用の糸で被せ物と歯の境界線が歯周ポケットの中に位置するよう調整しました。 その後、10日ほど仮歯で過ごしていただきます。 2回目の治療では、見た目や噛み合わせに問題がないことを確認したあと、細部までしっかりと再現できるシリコーン印象材を用いて精密な型取りを行いました。 その際、歯にぴったりと合った被せ物を作るため、糸を2本使用した二重歯肉圧排法を行い、歯茎の境目がわかりやすくなるよう処置しています。 併せて、高性能の一眼レフカメラで周囲の歯の色調データを記録しました。 3回目の治療では、完成したジルコニアレイヤリングクラウンが周囲の歯になじんでいるか、適合性や噛み合わせに問題がないかを確認します。 また、歯との接着強度を高めるために、以下の前処置を行いました。 ジルコニアレイヤリングクラウンの接着面:特殊な薬液を塗布して加工するエッチング(酸処理)を行ったあと、消毒液である無水エタノールに浸す超音波洗浄 ジルコニアレイヤリングクラウンを装着する歯:歯を削ったことで露出した象牙質の表面に薄い膜を作るため、専用の薬剤を塗布するボンディング処理 最後に、劣化しにくく接着力にも優れたレジンセメントを用いてジルコニアレイヤリングクラウンを装着し、治療を終了しました。 |
| 治療期間 | 約1ヶ月 |
| 治療回数 | 3回 |
| おおよその費用 | 約384,000円 【内訳】 前歯ジルコニアレイヤリングクラウン2本 (仮歯費用、精密な型取りの費用を含む) |
| 治療のリスク | ・装着に際し、天然歯を削る必要があります ・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります ・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)です |