東京赤坂の歯医者さん、赤坂クレール歯科クリニックです。
今回のテーマは「ホワイトニング歯磨き粉と歯科医院のホワイトニングの比較」です。
ホワイトニングとは歯科医院で行う審美治療ですが、もっと身近な場所で目にした人も多いでしょう。
例えばドラッグストアでは多くの種類の歯磨きが販売されていますが、
その中にはホワイトニング効果を謳ったホワイニング歯磨き粉もあります。
さて、このホワイニング歯磨き粉と歯科医院のホワイトニングには効果にどのくらいの差があるのでしょうか。
目次
結論から言うと、ホワイニング歯磨き粉と歯科医院のホワイトニングは全くの別物です。
これらを比較すると効果はもちろん、歯が白くなる仕組みも全く違うことが分かります。
市販のホワイトニング歯磨き粉は歯の表面の汚れや着色を落とす効果はありますが、
表面の奥…つまり象牙質を白くすることはできません。
イメージとしてはホワイトニングというよりクリーニングと考えた方が良いでしょう。
過酸化水素を使用した薬剤で歯の表面のエナメル質を無色透明にします。
さらにエナメル質の構造を変化させて象牙質をマスキングし、変色した象牙質を見えなくさせます。
歯の表面、象牙質のどちらの変色にも対応できますし、重ねて何度でも行えます。
費用を比較すればホワイトニング歯磨き粉の方が遥かに安くなります。
ちなみにホワイトニング歯磨き粉は治療ではないため、掛かる費用は言わば商品を購入する代金です。
価格はバラバラですが、一般的は1000円~販売されています。
中には数千円以上するものもあり、歯磨き粉にしては高額なので効果を期待するかもしれません。
ただし、どのタイプも歯科医院のホワイトニングの薬剤で使用する成分は含まれていません。
歯科医院のホワイトニングには3つの方法あり、方法によって費用は異なります。
最も安いのは自宅で行うホームホワイトニングで、相場として2万円~5万円程度になっています。
最も高いのは歯科医院と自宅の両方で行うデュアルホワイトニングで、相場として5万円~10万円程度です。
<オフィスホワイトニングの方が安いのでは?>
歯科医院で行うオフィスホワイトニングの相場は1回につき1万円~5万円程度です。
1万円という点に注目すると、ホームホワイトニングより安く見えるでしょう。
しかしオフィスホワイトニングは「1回につき」の費用ですから、
必要な通院回数を考えるとトータルではホームホワイトニングの方が安くなるのです。
ホワイトニングの効果は永久ではありません。
ただし何度でも重ねて行えるため、ホワイトニングを繰り返すことで白さを維持できます。
そもそも歯の表面の着色や汚れを落としているだけですから、持続期間という表現は間違っています。
極端な話、例え着色や汚れを落としても1時間後に飲食すれば再び着色や汚れが付着する可能性もあります。
また、頻繁に歯を磨きすぎるとそれはそれで歯を傷つけてしまいます。
これもホワイニングの方法によって異なりますが、最も短いのはオフィスホワイトニングで3ヶ月~6ヶ月です。
オフィスホワイトニングは効果が出るのも早いですが、一方で持続期間も短くなっています。
ホームホワイトニングやデュアルホワイトニングは持続期間が長く、一般的に6ヶ月~1年ほどになっています。
上記でも少し触れましたが、歯科医院のホワイトニングには3つの方法があります。
そして、それぞれの方法ごとで効果や特徴に違いがあるため、その点についてお伝えしておきます。
・オフィスホワイトニング
歯科医院で行うホワイトニングです。
歯科医が薬剤を使用するため高濃度のものが使用でき、そのため効果が出るのが早いのがメリットです。
一方で後戻りも早く、白さを維持できるのは長くて6ヶ月程度になります。
・ホームホワイトニング
自宅で行うホワイトニングです。歯科医院で薬剤を受け取りますが、実際に使用するのは自分です。
このため安全性を考慮して濃度が薄めになっており、そのため効果が出るまでに時間が掛かります。
ただしその分薬剤がしっかりと歯に浸透するため、白さを長く維持できるメリットがあります。
・デュアルホワイトニング
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用した方法です。
このため2つの方法のメリットを併せ持っており、効果が出るのも早く白さも長く維持できます。
最も優れた方法ですが、その分費用が高いのがデメリットです。
いかがでしたか?
最後に、ホワイトニング歯磨き粉と歯科医院のホワイトニングの比較についてまとめます。
1. 効果の比較 :市販のホワイトニング歯磨き粉は、歯の表面の着色や汚れにしか対応できない
2. 費用の比較 :市販のホワイトニング歯磨き粉は1000円~、歯科医院のホワイトニングは数万円
3. ホワイトニングの持続期間 :歯科医院のホワイトニングは方法によって異なり、数ヶ月~1年ほどが一般的
4. 歯科医院のホワイトニングの種類 :オフィスホワイトニングなど、3つの方法がある
これら4つのことから、ホワイトニング歯磨き粉と歯科医院のホワイトニングの比較について分かります。
ホワイトニング歯磨き粉には歯科医院のホワイトニングの効果はなく、別物と考えてください。
歯科医院のホワイトニングでは過酸化水素を使用しますが、これは一般では販売できません。
資格を持つ歯科医にしか扱えないため、市販のホワイトニング歯磨き粉には含まれていないのです。