歯周病の放置によって必要になる手術千代田線赤坂駅徒歩2分の歯医者|赤坂クレール歯科クリニック
東京赤坂の歯医者さん、赤坂クレール歯科クリニックです。
今回のテーマは「歯周病の治療方法」です。
歯科治療を受けるのが嫌で症状を放置することには、デメリットしかありません。
その場合、症状が悪化するのはもちろんですが、治療内容にも影響してきます。
例えば、歯周病の治療は虫歯の治療に比べて負担が小さいイメージがありますが、
放置して進行すれば思わぬ大きな治療が必要になってしまうケースもあるのです。
歯周病を治療するための基本は、口の中を清潔にすることです。
そのため、歯科医院で歯石を綺麗に除去した上、患者自身もプラークコントロールを行って治します。
もっとも、口の中を清潔にするだけなら歯磨きで充分と思う人もいるかもしれません。
しかし、歯周病になると歯と歯肉の間に溝（歯周ポケット）が生まれ、
溝の中に溜まったプラーク・歯石は専用の医療器具でしか清掃することができません。
ですから、歯周病を治すためには歯科医院で治療を受けなければならないのです。
とはいえ、これらの治療は虫歯の治療に比べて負担は小さく、歯を削るなど痛みを感じる治療ではありません。
初期段階で歯周病を治療すれば、歯周病を治すことはそれほど難しくないのです。
歯周病が中期段階まで進行した場合、上記の治療方法だけでは治せないことがあります。
これは、歯周病の進行に比例して歯周ポケットが深くなるのが理由であり、
一定以上深くなった歯周ポケットの溝は、従来の医療器具が届かず清掃できなくなってしまうのです。
その場合に必要となるのがフラップ手術であり、歯肉を切開して歯根を露出させ、
直接歯周ポケットの溝を清掃することになります。これによって患部を徹底的に綺麗にできますが、
一方で手術を行うことによる身体への負担、治療費が高くなるなどの問題が挙げられます。
医療器具での清掃・プラークコントロールのみで治るはずの歯周病も、
放置して進行させてしまうことによって、このような大きな治療が必要になってくるのです。
歯周病が進行すると、歯槽骨が溶かされていきます。この歯槽骨は歯を支える役割を担っているため、
歯槽骨が溶かされることで歯は支えを失ってグラつき、やがて抜け落ちてしまいます。
そして、例え歯周病が治ったとしても失った歯槽骨を取り戻すことはできません。
歯槽骨を再生させる場合、骨の再生を促すための手術を行うことになりますが、
これには2つの問題があります。1つ目の問題は再生が保証されないことであり、
GTR法・エムドゲイン法などの手術は万能ではなく、箇所によって再生の促進が難しいケースがあるのです。
2つ目の問題は費用の高さであり、どちらも歯周病治療の過程において必須になるわけではないため、
骨の再生療法はあくまで希望した場合のみ…すなわち自由診療になるため費用が高額です。
歯周病が重度段階まで進行した場合、歯が残せないと判断されれば抜歯しなければなりません。
そうなると歯を失うことになりますが、その後は人工の歯で対処することになります。
この時に、選択肢となるのは入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つです。
天然の歯に近い感覚を希望するなら選択肢はインプラントになりますが、
インプラントでは手術が必要になりますし、
歯槽骨の状態を考えると骨の再生療法を行わない限り、インプラントは難しいでしょう。
骨の再生療法・インプラントの両方を行うとなると、それぞれにおいて手術が必要になり、
またどちらも自由診療になるため費用は相当高額になってしまいます。
上記までの説明から分かるとおり、歯周病を放置すれば大きな治療が必要になってきます。
そのため、歯周病になった時にはすぐに歯科医院に行って治療を受けるべきですが、
ここで問題なのは「歯周病は自覚しづらい」という点です。
歯周病は「静かなる病気」とも呼ばれており、その言葉どおり目立った自覚症状がなく、
発症しても気づかずに進行させてしまうケースが非常に多いのです。
そこでおすすめしたいのが、歯科医院で定期的な検診を受けることです。
定期検診では口の中の健康状態を確認するため、歯周病が発症しても発見することができ、
定期的に受診していれば歯周病の予防だけでなく重症化も防げます。
いかがでしたか？
最後に、歯周病の治療方法についてまとめます。
1. 歯周病の治療方法 ：基本は口の中を綺麗にすること。歯石の除去・プラークコントロールなどを行う
2. フラップ手術 ：歯周病が進行した場合、歯周ポケットを清掃するために手術が必要になることがある
3. 骨の再生療法 ：歯槽骨が溶かされた場合、再生を促すためにはGTR法やエムドゲイン法などの手術が必要
4. インプラント ：歯周病で歯を失った場合、インプラントを希望するなら手術が必要になる
5. 定期検診のすすめ ：自分では発見しづらい歯周病を発見でき、重症化を防ぐことができる
これら5つのことから、歯周病の治療方法について分かります。
手術を行う治療方法をいくつか紹介しましたが、
これらの治療は歯周病を放置することで必要になる可能性があります。
簡単な治療で治るはずの歯周病も、放置すればここまで大きな問題になってしまい、
そのため歯周病は虫歯同様に早期治療を心掛けなければなりません。
