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30代女性 銀歯を虫歯の再発リスクが低い「セラミック(e.max)」で作り直した症例千代田線赤坂駅徒歩2分の歯医者|赤坂クレール歯科クリニック

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30代女性 銀歯を虫歯の再発リスクが低い「セラミック(e.max)」で作り直した症例

2024.07.11

治療前

治療中

治療後

はじめのご相談内容 「歯科検診で、10年以上前に入れた古い銀歯の詰め物の下に虫歯が見つかった。虫歯になりにくい方法で治療をしたい」とご相談いただきました。
診断結果 拝見したところ、左上の奥歯2本には過去の虫歯治療により銀の詰め物「パラジウムインレー」が装着されていましたが、その下は黒くなっており、虫歯が再発していました。

パラジウムインレーは月日が経つと素材が劣化して、歯と詰め物の境目から剝がれ、隙間が生じてしまいます。その結果、その隙間に細菌のかたまり「プラーク」が入り込み、再び虫歯になったと考えられます。

このまま放置すると、さらに虫歯が進行する可能性があるため、早急な治療が必要と診断しました。

行った治療内容 虫歯を取り除き、再び詰め物で修復する治療が必要であることを説明し、詰め物の種類について以下の2つを提案しました。
①保険診療:前回と同じパラジウムインレー
②自由診療:金属不使用で劣化しにくく、強度が高く抗菌性に優れた詰め物「セラミックインレー」

患者様は虫歯になりにくい治療を希望されていたため、セラミックの中でも特に強度に優れ透明感があるガラス系セラミック「e.max」で詰め物を作製することになりました。

まず麻酔をしてから古いパラジウムインレーを除去し、虫歯のみを染める薬液「う蝕検知液」を使用しながら取り残しのないよう丁寧に虫歯を除去してから、形を整えています。
歯を削った面がしみるのを予防するため、歯の神経に近い層「象牙質」を保護する薬液「コーティング剤」を塗布しました。

次に、ぴったりと合った詰め物を作製するため、細部までしっかり再現できて変形しにくい「シリコーン印象材」にて精密な型取りを行い、削った部分に仮の詰め物を入れて初回の治療を終了しました。

約1週間後、完成したe.maxインレーがぴったりと適合していることが確認できたため、嚙み合わせを丁寧に調整したあと、詰め物がしっかり密着するように以下の前処理を行っています。
・詰め物の接着面:タンパク質を除去し接着面を加工する「エッチング処理」を行ったあと、エタノール液を使った超音波洗浄
・接着する歯の表面:外側にある層「エナメル質」へのエッチング処理をしてから、象牙質には表面に薄い膜を作る「ボンディング処理」

最後に、耐久性と接着力が高い「レジンセメント」で接着し、噛み合わせに問題がないことを確認してからすべての治療を終了しました。

治療期間 約1週間
治療回数 2回
およその費用 約120,000円
(e.maxインレー2本)
治療のリスクについて ・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
クリニックより 銀歯(パラジウム)は劣化しやすく剝がれやすいため、虫歯の再発リスクが高い材質です。
また、樹脂系の素材「CAD/CAM」も吸水性があるため劣化しやすく、虫歯の再発リスクが高い傾向にあります。

このようなリスクを回避するためには低劣化性、抗菌性が特徴のセラミック素材がおすすめです。

しかし、セラミック素材のメリットを最大限に引き出すためには、適切な形に歯を整える、歯の内側の層である象牙質の保護、精密な型取り、そして接着強度を高めるための前処理などがすべて適切に行われる必要があります。

被せ物や詰め物治療では、使用する材質だけでなく、治療工程もしっかり検討していただくことをおすすめします。

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