2024.09.27
はじめのご相談内容 | 「左下奥歯3本に古い銀歯が入っているが、虫歯が再発していないかが心配。見た目も気になるので、銀歯を外して別の素材で作り直してほしい」とご相談いただきました。 |
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診断結果 | 拝見したところ、左上の奥歯3本には銀の詰め物「パラジウムインレー」が装着されていましたが、いずれも劣化しており、その下には虫歯の再発が認められました。
パラジウムインレーは、時間が経つと素材が劣化して歯と詰め物の境目から剥がれて隙間が生じることがあり、その隙間から細菌の塊「プラーク」が入り込んでしまい、再び虫歯になったと考えられます。 このまま放置すると虫歯がさらに進行するおそれがあるため、早急に治療する必要があると診断しました。 |
行った治療内容 | 患者様は、虫歯になりにくく審美性が高い素材での治療を希望されています。そのため、保険適用の治療に比べて費用がかかりますが、金属不使用で劣化しにくく、見た目や強度、抗菌性に優れた「セラミックインレー」での修復を提案し、同意いただきました。 この際、セラミックの中でもとくに強度が高く、透明感のあるガラス系セラミック「e.max」を選択しています。 まず麻酔を行い、古い銀の詰め物を取り除きます。虫歯部分には、虫歯のみを染める薬液「う蝕検知液」を使用して、取り残しがないよう丁寧に除去しました。 次に、ぴったりと合った詰め物を作製するため、細部までしっかり再現できて変形しにくい「シリコーン印象材」を用いて、精密な型取りを行います。その後、削った部分に仮の詰め物を入れて、初回の治療を終了しました。 約1週間後、完成したe.maxインレーがぴったりと適合していることを確認し、噛み合わせを丁寧に調整しています。 また、詰め物がしっかり密着するように以下の前処理を行いました。 最後に、歯と詰め物を耐久性と接着力が高い「レジンセメント」で接着し、噛み合わせに問題がないことを確認してから、すべての治療を終了しました。 |
治療期間 | 約1週間 |
治療回数 | 2回 |
およその費用 | 約180,000円 (e.maxインレー×3本) |
治療のリスクについて | ・治療中に痛みを伴う場合があります ・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります ・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります ・装着に際し、天然歯を削る必要があります ・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります |