2025.01.11
治療前
治療後
はじめのご相談内容 | 「右上の奥歯2本の間にフロスが通らない」とご相談いただきました。 |
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カウンセリング・診断結果 | 何年か前に別の医院で受けた虫歯治療によって、右上の奥歯2本の間がプラスチックの白い詰め物「コンポジットレジン」で埋められており、デンタルフロスが通らない状態でした。 2本のうち後ろの歯には銀の詰め物「メタルインレー」が装着されていましたが、歯と詰め物に段差が生じていることから、詰め物の下が虫歯になっている可能性があります。 虫歯が進行して神経に達すると、何もしなくても痛みが出るようになったり、最終的には歯を失ってしまったりするおそれがあります。 フロスを通すために詰め物をやりなおすこと、虫歯が生じている場合は虫歯治療も行う必要があると診断しました。 |
行った治療内容 | 詰め物を新しくするにあたり、患者様は以下をご希望です。 ・フロスがしっかり通ること ・詰め物と歯の間に段差が生じないこと ・自然な見た目 ・虫歯が再発するリスクが低いこと そこで、見た目が自然で劣化しにくく、抗菌性にも優れた材料「セラミック」で修復すること、セラミックの中でも特に透明感のあるガラス系セラミック「e.max」が適していることを説明し、同意いただきました。 まず、痛みを軽減するために麻酔を行って右上のコンポジットレジンとメタルインレーを除去したところ、虫歯が確認できました。 そのため、虫歯部分を染め出す薬液「う蝕検知液」を使用し、丁寧に虫歯を取り除きます。 次に、詰め物を入れるために歯の形を整え、歯の神経に近い部位「象牙質」を保護するコーティングを施しました。その後、細部まで正確に再現できる「シリコーン印象材」を用いて精密な型取りを行い、仮詰めをして初回の治療は終了です。 約1週間後、完成した詰め物の適合性と噛み合わせに問題がないかを確認しました。 密着性を高めるために、詰め物にはタンパク質を除去して接着面に細かい凹凸を作る「エッチング処理」を施した後、無水エタノールを用いた超音波洗浄を行いました。 また、歯の表面に対しては、タンパク質の除去と洗浄を行ったあと、歯の外側にある層「エナメル質」にエッチング処理を施し、象牙質には表面に薄い膜を作る「ボンディング処理」を実施しています。 これらの前処理により接着強度を高めた上で、耐久性と接着力の高い「レジンセメント」を用いて詰め物を装着し、治療を終了しました。 |
治療期間 | 約1週間 |
治療回数 | 2回 |
おおよその費用 | 約120,000円 (e.maxインレー2本) |
治療のリスク | ・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります ・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります ・装着に際し、天然歯を削る場合があります ・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります ・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)です |