東京赤坂の歯医者さん、赤坂クレール歯科クリニックです。
今回のテーマは「予防歯科の説明」です。
「一般歯科」、「矯正歯科」、「審美歯科」など、歯科には様々な診療科目があります。
さて、そんな診療科目の中には「予防歯科」というものがあります。
ただ歯科医院は起こった症状を治すため…すなわち治療のために行くという人が多いため、
「予防歯科」という診療科目に違和感を持つ人も多いと思います。
そこで、ここでは「予防歯科」とは何なのかについての説明をしていきます。
予防歯科では虫歯や歯周病を治すための治療ではなく、虫歯や歯周病を予防するための治療を行います。
最も、虫歯や歯周病予防なら誰もが毎日きちんと歯磨きをしているでしょうから、
予防するためにわざわざ歯科医院に行って費用を支払うのは面倒だと思う人もいるかもしれません。
しかし、実際に虫歯や歯周病を徹底予防するとなると歯磨きだけでは不充分です。
例えば歯磨きをした時のプラークの除去率ですが、
ブラッシングだけの歯磨きを行った場合はプラークの除去率は約6割…つまり4割もの磨き残しがあるのです。
確かに、虫歯においても歯周病においても予防のメインとなるのは毎日の丁寧な歯磨きです。
しかしそれだけでは徹底予防とまではいかないため、
さらに予防効果を高められるよう虫歯と歯周病予防のサポートをするのが予防歯科の目的です。
予防歯科では以下のような治療メニューを導入しています。
ただし歯科医院によって導入している治療メニューは異なるでしょうから、
ここでお伝えする全ての治療メニューが全ての予防歯科で受けられるとは限りません。
その一方で、ここでお伝えした以外の治療メニューを導入している歯科医院もあるでしょう。
2-1. PMTC
PMTCとは歯のクリーニングです。歯の表面に付着した汚れはもちろん、
歯と歯の間の汚れも除去できますし、歯磨きでは対応できない歯石まで綺麗に除去できます。
クリーニング後は、指で触るとハッキリと分かるほど歯の表面がツルツルになります。
また、プラークや歯石だけでなくコーヒーやワインなどによる着色を落とすこともできるため、
歯の表面の見た目も良くなりますし、口臭を解消することもできます。
2-2. フッ素塗布
フッ素は虫歯予防に効果が高く、今ではほとんどの歯磨き粉にフッ素が配合されています。
予防歯科で使用するフッ素はそれに比べて濃度が高いため、より虫歯予防の効果が高まります。
フッ素を塗布して、虫歯の原因菌の出す酸に溶かされない丈夫で強い歯を作ります。
フッ素塗布の方法は歯科医院によって異なり、直接フッ素を塗布する歯科医院もあれば、
電流を使用してフッ素を吸収させる方法を導入している歯科医院もあります。
2-3. 歯磨き指導
歯磨きには正しい磨き方があり、適当に磨いていてはプラークを効率良く除去できません。
このため、予防歯科では正しい歯磨きの方法の指導を行います。
患者さんがそれをマスターすることで歯磨きの精度が高まり、より虫歯や歯周病を予防しやすくなります。
また、歯並びが悪ければ歯磨きの精度が落ちてしまうため、
予防歯科では患者さんの歯並びに合った最良の歯磨きの仕方を指導します。
2-4. 生活習慣改善のアドバイス
虫歯や歯周病はその原因菌に感染することで起こります。
言わば細菌による感染症で、その点では実は風邪に似た部分もあります。
このため、身体の免疫力を高めることで細菌に感染しにくくなる…つまり虫歯や歯周病になりにくくなります。
そのためには日常生活の過ごし方がポイントになりますし、食生活も重要です。
そこで、予防歯科では身体の免疫力を高めるための生活習慣改善のアドバイスを行っています。
予防歯科の治療は口腔内の健康状態を確認してから行います。
このため、初期の虫歯や歯周病があった場合にはそれを発見できるメリットもあります。
この場合はもちろん虫歯や歯周病の治療が優先されますが、初期の段階で発見すれば治療も容易です。
例えば虫歯の場合は削らずに治せることがありますし、
削ったとしても痛みを感じないほどのわずかな範囲ですみます。
つまり予防歯科を受けることで、虫歯や歯周病を進行する前に発見して早期治療できるのです。
いかがでしたか?
最後に、予防歯科の説明についてまとめます。
1. 予防歯科の目的 :虫歯や歯周病を予防するための治療を行う
2. 予防歯科の治療メニュー :PMTC、フッ素塗布、歯磨き指導、生活習慣改善のアドバイスなど
3. 虫歯や歯周病の早期発見も可能 :虫歯や歯周病があった場合、それをいち早く発見して治療できる
これら3つのことから、予防歯科の説明について分かります。
歯科医院は症状を治すためだけに行く場所でありません。
症状を予防するために行くこともでき、それは大切な歯を守ることにつながります。
また、歯科医院の治療と聞くと良いイメージを持たない人も多いですが、
予防歯科で行う治療は痛みを伴うものではありません。
むしろ心地良く感じる人もいるほどですから、気軽な気持ちで受診してください。