東京赤坂の歯医者さん、赤坂クレール歯科クリニックです。
今回のテーマは「虫歯を放置するとどうなるか」です。
人間は自然治癒能力を持っており、身体の不調やケガを自然に治す力があります。
しかしそれは決して万能ではなく、中には病院で治療しなければならないものもあります。
虫歯もこれに該当し、歯科医院で治療しない限り自然に治ることはありません。
では虫歯を治療せずに放置した場合、どんな問題が起こるのでしょうか。
目次
そもそも虫歯を自覚しつつなぜ放置するのか?…その理由として以下の2つが考えられます。
虫歯治療は1度では終わらず、完治するまでには複数回の通院が必要です。
このような通院を毎週行うのが面倒という理由で虫歯を放置するケースです。
虫歯の治療は子供に限らず大人でも嫌いです。
中には治療に恐怖を感じる人もいて、治療が怖くて嫌という理由で虫歯を放置するケースです。
…虫歯を放置する理由はこれら2つのいずれかである可能性が高いですが、
実は虫歯を放置することはどちらの理由においても逆効果です。
まず治療が面倒な場合ですが、虫歯を放置すれば虫歯は進行して悪化します。
悪化すればそれだけ治療に時間が掛かるため、放置すればするほど通院期間も長くなってしまいます。
また治療の怖さにも同じことが言え、虫歯が進行するほど治療内容も大掛かりで辛いものになってきます。
つまり、虫歯を放置すれば治療の面倒さも治療の怖さもより大きなものになってしまうのです。
虫歯を放置すれば虫歯は進行して症状が悪化します。
そして、一度進行した虫歯は症状が改善されることはありません。
虫歯はどんどん歯の奥に進行していきます。象牙質まで進行すると痛みを感じるようになりますが、
さらに奥の歯の神経まで進行することで痛みはズキズキとした激痛に変化します。
歯の神経まで虫歯が進行するとやがて歯の神経は死んでしまいます。
失った神経は治療しても元に戻らず、その影響で歯は脆くなり変色して見た目も悪くなってしまいます。
「歯を失う=歯周病」のイメージがありますが、虫歯でも歯を失います。
末期段階まで進行すると歯はボロボロで原型を失い、治療するにも抜歯しなければなりません。
虫歯は感染病ですから、1本の歯が虫歯になると隣接する周囲の歯も虫歯になりやすくなります。
必ず感染するとは限らないものの、放置してしまえばそのリスクは明らかに高くなるでしょう。
虫歯を放置するとその原因菌がやがて血液に入り込み、血管を通じて全身に回ります。
その影響で脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすことがあり、過去にはそれによる死亡例も存在します。
虫歯になった時に必要なのは早期治療です。最も、歯科医の意見としてそれは当然と思うでしょうが、
虫歯の早期治療は患者さんも実感できる大きな2つのメリットがあります。
早期治療すれば治療期間も短くなるため、必然的に通院回数も少なくてすみます。
通院回数が少ないことで時間のムダを省けますし、通院回数が少なければ治療費もそれだけ安くすみます。
完全に初期段階の時点で治療すれば、歯を削らずに虫歯を治せることがあります。
例え削ったとしてもその範囲は小さくてすむため、歯を削る痛みもほとんどありません。
<早期治療のタイミング>
歯が痛いと思ったらすぐに歯科医院に行く…虫歯の早期治療のタイミングとしては正直これでも遅いです。
初期段階の虫歯に痛みはないため、虫歯が痛むということは既に進行しているからです。
ここで問題なのは、痛みのない時点でどうやって虫歯に気づけるかということです。
これについては自分で気づくのは難しいでしょうから、
定期検診を受けて定期的に口の中の健康状態を歯科医に確認してもらいましょう。
また、定期検診を受けることはこうした虫歯の早期治療だけでなく虫歯の予防効果も高められます。
いかがでしたか?
最後に、虫歯を放置するとどうなるかについてまとめます。
1. 虫歯を放置する理由 :通院の手間と治療の怖さが主な理由だが、放置するとどちらもマイナス影響がある
2. 症状の悪化 :痛みが酷くなる、歯の神経が死ぬ、歯を失う、隣接する歯も虫歯になるなど
3. 早期治療の重要性 :時間とお金のムダを省ける、簡単な治療で治せる
これら3つのことから、虫歯を放置するとどうなるかについて分かります。
何事においてもメリットとデメリットが存在しますが、
虫歯の放置に至ってはメリットが一切なくデメリットしかありません。
症状も悪化する上に治療期間も長引き、それに比例して治療費も高くなります。
さらに治療内容も大掛かりなものになり、歯を削るだけでは治せなくなってしまいます。
このため虫歯を自覚した際にはすぐ治療すべきですし、放置すれば後悔する事態になってしまいます。