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20代女性 深い虫歯で神経が露出した部分を「スーパーMTAペースト」を用いて神経を温存した症例千代田線赤坂駅徒歩2分の歯医者|赤坂クレール歯科クリニック

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20代女性 深い虫歯で神経が露出した部分を「スーパーMTAペースト」を用いて神経を温存した症例

2024.04.03

治療前

治療中

治療後

はじめのご相談内容 「冷たいものを食べると古い銀歯がしみて痛い」とご相談いただきました。
診断結果 レントゲン撮影をしたところ、右下の奥歯(第1大臼歯/6番)に装着されている金属の詰め物と歯の境目に虫歯が再発していることが認められました。
詰め物を除去して確認したところ、虫歯はかなり進行しており、慎重に取り除いても歯の神経が露出してしまう可能性があります。

神経が露出してしまった場合、一般的には神経を取り除く「抜髄処置」が必要ですが、神経を抜いた歯は健康な歯と比較するともろく、将来的に歯の寿命が短くなる恐れがあります。
患者様は「健康な歯を長く保つために、なんとか神経を残してほしい」と希望されました。

行った治療内容 虫歯部分を薬液で染色しながら慎重に削ったものの、やはり神経が露出しましたが、露出範囲が限られており神経がまだ生きている状態だったため、神経をしっかりと保護できる「スーパーMTAペースト」で露出部分を覆って温存を図る「歯髄覆罩(しずいふくとう)」を提案し、同意いただきました。

まず、露出した神経をスーパーMTAペーストで覆い、その上にプラスチック樹脂の「コンポジットレジン」を詰めて補強し、1ヶ月間経過を観察します。
1ヶ月後の来院時まで強い痛みは出ず、神経に正常な反応があるかを確かめる「歯髄診断」を行ったところ問題なく機能していたため、神経をしっかり保護できていると判断し、補強したコンポジットレジンの一部を削って形をきれいに整えてから、新しい詰め物で修復する治療を進めました。

新しい詰め物の材質には、虫歯の再発リスクが少なく自然な白さのセラミック「e-maxインレー」をおすすめし、了承いただいております。
詰め物を作製するため、歯ぐきと歯の境目を明確にする「歯肉圧排」を施した上で、精度の高い材料「シリコーン印象材」を用いて型取りを行いました。
装着の際は、詰め物がしっかりくっつくように歯の接着面を加工する「エッチング処理」を実施したあと、水気を十分に取り除くことで接着強度を高めて外れにくくなるよう工夫しています。
1週間後、完成したe-maxインレーを消毒し、菌がかなり少ない状態にしてから接着力の高い「レジン系接着剤」で装着し、治療を終了しました。

術後の経過・現在の様子 しみて痛いといった症状が改善し、毎日を快適にお過ごしいただいています。
セラミックの詰め物は見た目も周りの歯となじみ、自然な仕上がりになりました。
患者様にも「神経を残せてよかった。詰め物も自分の歯のように自然な白さでうれしい」と大変ご満足いただきました。

現在は、メンテナンスのために定期的にご通院いただいています。

治療期間 1.5ヶ月(経過観察の1ヶ月を含む)
治療回数 3回
およその費用 約75,000円
【内訳】
スーパーMTAペーストによる神経保護
セラミックインレー(e-max)
治療のリスクについて ・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
・セラミックの装着に際し、天然歯を削る必要があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
クリニックより 今回の症例のように、当院ではできるだけ神経を取り除かずに温存するよう心がけています。
また、他院で抜かなければならないと診断された歯などに関しても、抜かずに温存できる可能性があればご提案いたします。
セカンドオピニオンも承っていますので、お気軽にご相談ください。
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