東京赤坂の歯医者さん、赤坂クレール歯科クリニックです。
今回のテーマは「奥歯をセラミックにするケース」です。
セラミックは審美性が高く、陶器が素材になっています。
もっとも、陶器と聞くと割れてしまうイメージがある人も少なくなく、
とくに噛む力の強い奥歯をセラミックにすることに対して、不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
そこで、ここでは奥歯をセラミックするケースについて解説していきます。
「セラミックのメリットは?」と質問した場合、おそらくほとんど人が「見た目が美しい」と回答するでしょう。
確かに、審美性の高さはセラミックの最大のメリットであることは事実です。
しかし、だとすれば目立たない奥歯をセラミックする必要性はあるのでしょうか。
答えはイエスで、なぜならセラミックにするメリットは審美性の向上だけではないからです。
・プラークが付着しにくくなるため、二次虫歯になりにくい
・ケア次第によるものの、保険診療の素材に比べて長持ちしやすい
このように、「二次虫歯の予防のしやすさ」「長持ちのしやすさ」もセラミックのメリットであり、
これらを理由にセラミックにする人も多いのです。
また、奥歯は意外に目立つため、奥歯に審美性の高さを求める人も少なくありません。
セラミックは充分な強度を持っているものの、割れてしまう可能性があるのは事実です。
劣化やぶつけた衝撃などによって割れることがありますし、強い力で噛みすぎることで割れてしまうこともあります。
その意味では、奥歯をセラミックすると割れてしまうリスクがあるのは間違いないでしょう。
ただし、その点を考慮して強度に長けたセラミックも存在します。
セラミックは、オールセラミック・ハイブリッドセラミック・メタルボンド・ジルコニアセラミックの4種類ですが、
強度を優先するならオールセラミック・メタルボンド・ジルコニアセラミックの中から選ぶといいでしょう。
審美性・機能性すべてにおいて最上位に位置するタイプであり、
奥歯に限らずセラミックのメリットを100%に活かしたい人におすすめです。
強度はもちろん、長持ちの意味での耐久性にも長けており、年数が経過しても変色することがありません。
一方、それだけの性能を誇っているため費用が高く、
自由診療のセラミックの中でも費用が高めに設定されているのが欠点です。
セラミックの質にこだわりたい人は、オールセラミックを選べば間違いないでしょう。
見た目はセラミックでも中身は金属という、少々特殊なタイプのセラミックです。
金属のフレームにセラミックを焼き付けており、セラミックでありながら金属の強度を持っているのが特徴で、
噛む力の強い奥歯をセラミックするケースにおいて適したタイプといえるでしょう。
注意点としては、金属を使用していることです。
患者さんの中には、金属アレルギーを理由にセラミックを希望する人がいますが、
その場合はメタルボンドもアレルギーの対象になるため、他のセラミックを選択する必要があります。
人工ダイヤモンドを使用したセラミックで、硬すぎるほど硬いといわれる強度の高さが特徴です。
そのため、奥歯をセラミックにするケースにおいておすすめのセラミックであり、その点はメタルボンドと同じです。
ただし、ジルコニアセラミックは金属を使用していない上、審美性の高さもメタルボンド以上です。
その意味では、ジルコニアセラミックはメタルボンドの上位モデルとイメージすると分かりやすいでしょう。
欠点としては、性能が高いゆえにオールセラミック同様費用が高いこと、
他のセラミックに比べて新しいタイプのため、取り扱っている歯科医院が少ない可能性があることです。
いかがでしたか?
最後に、奥歯をセラミックにするケースについてまとめます。
1. 奥歯をセラミックにする必要性 :二次虫歯を予防しやすいなどの理由から、奥歯もセラミックにする価値がある
2. セラミックが割れる可能性 :あまり強い力で噛むなどした場合、割れてしまう可能性はある
3. オールセラミック :審美性・機能性ともに高く、奥歯でも安心して使うことができるセラミック
4. メタルボンド :金属のフレームを使用しているため、奥歯に使用するケースに適したセラミック
5. ジルコニアセラミック :人工ダイヤモンドを使用しているため、強度に長けているセラミック
これらのことから、奥歯をセラミックにするケースについて分かります。
鏡の前で口をあけてみると分かりますが、奥歯は目立たないようで目立ちます。
そのため、一見目立たない奥歯でもセラミックにする価値は充分あるでしょう。
また、セラミックにすることで二次虫歯を予防しやすくなるなどのメリットを得られるため、
たとえ審美性にこだわらない人でもセラミックの価値はゼロではありません。
奥歯をセラミックにする場合は、ここで解説した強度の高いタイプを選ぶと良いでしょう。